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美少女拷問惨殺団 本文 第二部 水筒を提げた猫 [美少女拷問惨殺団]

特別強攻機動隊
美少女拷問惨殺団 第二部
水筒を提げた猫


 「丹治春奈」は、「少女惨殺事件」で殺された少女たちと同じ高校の3年生。
 今日は、高校では通常ありえない転校生が、クラスに入り、春奈の隣の席に座った。  転校生の名は「柏崎萌」。 背丈は150cm位と小柄で、小学生にも見える程の超童顔だ。  どこから、なぜ、転校してきたかは、絶対聞かないように先生から強く言われていたのだが、  それにしても可愛い顔をしている。 彼女ほど「萌」という名前が似合う子は今まで見たことがない。 と春奈は思った。
 先生は春奈に、家があなたの直ぐ近くなので、萌と一緒に毎日登下校するように言った。  下校時になると、萌は首からなにか円筒形の物を提げている。春奈が何なのか聞くと、萌は「水筒です」 と答えた。
 春奈と萌は、学校を出ると、別のクラスの生徒が私服警察官の人に守られながら下校するのが見えた。  彼女は「少女惨殺事件」の後に不審者に遭遇して警察に連絡したことがあり、それ以来護衛がつくようになった。  実は春奈も3日前に不審者に遭遇して警察に連絡したのだが、自分には今だに護衛がつかないことに少し不満を抱いていた。
 春奈と萌は、駅前に向かい、バスに乗るため駅の連絡通路から東口に出ると、一人の男子高校生が萌に言い寄ってきたが、 萌は、見かけによらず直ぐにキッパリと断った。  「やっぱり萌は男子から見ても超可愛いんだろうな」と春奈は思った。 
 バスに乗ると春奈は萌に聞いた。「今日これから萌の家に遊びに行ってもいい?」 萌は直ぐに「いいよ」と答えた。  バスから降りると本当に萌の家は直ぐ近くだった。
 萌の家に入った春奈は驚いた。大きな猫が12匹もいてソファーを占領している。  萌は一生懸命に猫を退かすが、次から次へと別な猫がソファーを占領するので、しかたなく二人は床に座った。
 萌の家族は東京に住んでおり、この家に住んでいるのは、12匹の猫と萌だけなのだそうだ。  もうひとつ驚いたのは、萌はもう18歳になっていて運転免許も車もあるのだ。 「ほんの数ヶ月だけど萌の方が年上なんだ」と春奈は思った。

 それから2週間がたち、春奈の萌に対する印象は  「勉強は凄く出来るのだが、性格は、天然と言うか、空気が読めないと言うか、トロイと言うか、 小学生の様な所がある。 更に、ダサイと言うか、中年のオッサンの様な所もある。 でも物凄く可愛い!」  ということで固まった。
 春奈と萌は、学校のある日は、午前7時から午後7時頃まで一緒にすごし、土日は萌の車で遠くまでドライブをした。  萌の愛車は、黒くて丸い軽自動車で、なぜか後部座席がふさがっており、後のドアも開かなくなっている。
 一緒に町を歩けば、次から次へと男子高校生が萌に言い寄ってくるが、萌は全てキッパリと断った。  そして、あいかわらず、首から水筒を提げていたが、中身を飲む所は一度も見たことがなかった。
 春奈は自分に異変を感じていた。 朝、ウキウキと心が躍るのは、大好きな萌に会えるからだ。 それはわかっている。  しかし、この胸の高鳴りは以前経験がある。 中学の時、野球部の男子を好きになったときだ。  春奈はレズビアンに強い不快感と懸念を抱いており、自分にそれはありえないと思っていた。  しかし、それに追い討ちをかけるような夢を春奈は見た。 裸で萌と抱き合い、キスをする夢。
 それから、さらに1週間位後、さらにエスカレートした夢を見た。  夕方、萌と別れるのが辛くてしょうがない。 胸が苦しくてどうしようもない。  春奈は悩み続け、そして結論を出した。
 春奈が萌の家に行くと、いつものように大きな猫の群れの中に埋没して萌はいた。  萌の家に来て1時間が過ぎたころ、春奈は勇気を振り絞り、思い切り萌の体を抱きしめ、キスをした。  見かけによらず萌は力がある。ぐぐっと春奈を押し離すと、萌は下を向いたまま「私そう言う趣味ない」と言った。  気まずい雰囲気のまま、さらに1時間が過ぎた。空気を読めない猫どもが、好き放題のことを続けている。  春奈はボソッと「私もこう言う趣味なかったのよ萌と逢うまでは」と言って泣き出した。  結局、明日からは、また今までのように普通に?仲良くする事を約束して、春奈は萌の家を出た。

 ある日、下校する春奈と萌の前を、後に大きな荷物を積んだ自転車を牽きながら歩いている男がいた。  荷物には、フルハイビジョンカメラが隠されており、萌の姿を隠し撮りしているのだ。  男は自転車に付いているモニターで萌の姿を見ながら妄想を始めた。
 男は「イヒッ!イヒッ!」と笑いながら、果てしなく妄想を続けた。

 夏休みに入っても春奈と萌は毎日一緒に過ごした。
 春奈が初めて萌の家に泊まった時のことである。  夜中に息苦しくなって春奈が目を覚ますと、萌が春奈にキスをしていた。  春奈は喜んで萌の頭を両手で抱きしめたが、萌は春奈の手を振り払い、慌てて自分の布団に潜り込んだ。  春奈が萌の布団をめくると、萌はうつ伏せの状態で、アルマジロのように身をかがめ「ごめんね、だめなの、だめなの」 といいながら、震えていた。
 春奈は「萌も私と同じで、 今まではレズビアンに強い不快感と懸念を持っていたが、私を好きになったことで目覚めたんだ」と思い、凄く嬉しかった。  春奈は、萌の頭を両手でつかんで引き起こすと、無理やり萌にキスをした。  萌は声を震わせながら「キスだけだからね、キス以外はだめだからね」と言った。

 今日は、この市の街中で夏祭りが行われる日である。 夕方、春奈と萌は、バスで街中に向かった。  萌は浴衣を着ていて、今までより更に可愛く見えた。 おそろいのペンダントを買った。  人ごみの中では、春奈は萌を守るようにしながら歩いた。   しかし、変な男たちが、二人を付回していることに春奈は全く気が付いていなかった。
 祭りが終わると、春奈と萌は9時過ぎの最終バスで家に向かった。  バスを降りて萌の家に向かうと春奈は、 昼間には気づかなかったが、やたら暗くて人気のない所を通っていることに気が付いた。
 突然、春奈と萌は、男たちに羽交い絞めにされ、ホルマリンがたっぷり染み込んだ布を顔に押し当てられた。
 春奈が気が付くと、病院のベットに寝ていて、母親が付き添っていた。  春奈が萌のことを聞くと、春奈より先に回復して、警察に行っているとのことだった。
 次の日、萌は昼過ぎになってから家に戻ってきた。  話を聞くと、春奈と萌を襲ったのは4人で、4人とも捕まったそうだ。  詳しいことは、萌もわかってないようだが、私たちにはわからないように警察の人たちが守っていてくれたのだろう。  しかし、萌の話によると、昨日のほぼ同時刻に別な場所で同じ高校の少女が三人まとめて誘拐され、  そのうちの一人は、例の警察の護衛付の子で、護衛していた私服警察官の人は犯人に殴られ重傷を負ったとのことだった。
 つまり「少女惨殺事件」の犯人は、捕まった4人の他にも多数おり、事件はまだ解決していないということになる。  そのため、春奈と萌には各2人ずつ私服警察官の護衛が付くようになった。
 今日も午前中に春奈と萌は、萌の軽自動車で町に買い物に向かったが、私服警察官たちの車が後からゾロゾロとついてきた。
 買い物から戻り、いったん春奈と萌はそれぞれの家に戻った。  しかし、自分の家に戻った萌は、呆然と立ちすくんだ。 猫が12匹ともいないのである。  部屋が荒らされていて、下着も無くなっていた。
 その時、萌の携帯が鳴り、萌は直ぐに電話に出た。  相手の声は、例の電子音だ。  「12匹の猫を返してあげるから、今すぐ自分の車で国道四号線を南に向かいなさい。  警察の車が付いてきても、私の言うとおりすれば、大丈夫だよ。  私は君の顔写真をたくさん撮りたいだけなんだ。  15分位、君の顔写真を撮ったら、君も猫も、そして、君と同じ高校の少女三人も、直ぐに返してあげるから。  嘘じゃない、本当だ。 神様に誓うよ。  でもね、私たちは君を完全に監視しているから、警察や他の人に知らせると、恐ろしいことになるよ。  君も猫も同級生達も、みんな直ぐに死んでしまうからね。 じゃあ一旦切るから、今直ぐじゃないと駄目だからね。」
 萌はあわてて、自分の車に乗ると、言われたとおり国道四号を南に向かった。  私服警察官たちの車が二台、後からついて来た。
 また萌に電話がかかってきた 「次の信号を右に曲がりなさい。」 「スピードを30キロに落としなさい。」  「思いっきりアクセルを踏みなさい。」  萌の軽自動車と私服警察官たちの車との間に、横から急に大型トラックが入ってきて止まり、道をふさいだ。  大型トラックの運転手は直ぐに降りて、用意してあった別の車で、萌の後を追った。  大型トラックは、もうエンジンがかからないように細工がされていたため、私服警察官たちは、 萌を追うことが出来ず、本部へ連絡を始めた。
 「後ろにいる白い車を追い越させて、その後をついていきなさい。」  その後も、あっちへ行ったり、こっちへ行ったり、Uターンしたりと、した後に、  萌は、山奥の広場に連れて来られた。
 萌の携帯がまた鳴ったが、犯人からではなく、春奈からだった。  「春奈!ごめんね」と言いながら、萌は、携帯の主電源を切った。
 土砂を山盛りに積んだ大型ダンプが止まっており、その後に、12匹の猫が入った檻(ケージ)と、 誘拐された同級生たちが拘束されていた。  ダンプが荷台を上げれば、猫も同級生たちも、生き埋めになり死んでしまうのが、萌にも直ぐにわかった。
 萌は、ダンプの真横に、自分の車のフロントを向けて止めた。  そして、数秒間自分の車の中の何かをいじってから、エンジンを切らずに出てきた。
 高台の上では、5人の犯人たちが双眼鏡で周りと空を絶えず見張っている。  別な犯人が、萌の車から居場所を知らせるための電波が出てないかどうか調べ始めた。
 更に別な犯人たちが、6人ほど萌の所にやってきたかと思うと、そのうちの5人が、  いきなり萌の体を押さえつけ始めた。  右手、左手、顔、右足、左足、を頑強な男たちに押さえつけられて、萌は全く動けない。
 よく見ると近くに、大きなトランクが7つと、大きなノコギリが5~6本有るのが見えた。
 萌は自分が今すぐ殺され、ノコギリでバラバラにされて、トランクに入れられることを悟った。  そして、猫も同級生たちも殺すのだろう。
 案の定、ダンプの荷台が上がりはじめ、萌の目の前にいた犯人が、刃渡り20cmもあるナイフを持って  萌に切りかかってきた。
 萌は「うそつき!」とつぶやくと、最後の力を振り絞って、水筒のフタを開け飲み口のボタンを押した。
 そして萌は、目の前にいた男に、内臓が全て飛び出ても、おかしくない位の勢いで執拗に何回も何回もナイフで、 腹と胸を切りつけられた。  男は、それでも飽き足らずに、今度は萌の心臓をめがけて、何十回も切りつけてきた。

 春奈は萌に電話をかけるまでは、まだ何もわかっていなかった。  電話が切られ、事の重大さに気づいた春奈は、家の前で自分を警護してくれている私服警察官の所に、 あわてて駆け寄った。  私服警察官は「私の所にも今連絡が入ったばかりなんですけども、萌ちゃんが急に自分の車で出かけてしまい、 後を追った連中が不覚にも見失ってしまったそうです。」
 そこまで聞いた春奈は、体が震えだし涙を流したまま、その場所にうずくまってしまった。
 春奈は一生懸命、自分に言い聞かせた。 「まだ萌がどうなったのか何もわかっていないんだから、 元気で帰って来るかも知れないんだから。」 しかし、もう一人の自分が冷静に、こう言う  「今まで生きて帰って来た子は一人もいない。」 と。
 春奈は、一旦家に運ばれ、布団に寝かされたが、状態は更に悪化したため、 私服警察官は「病院に連れて行き、鎮静剤を打ってもらいましょう。」と、春奈の母に言った。
 病院に入院した春奈は、萌と自分がたわむれる夢をずっと見続けた。  「ああ、ずうっとこうしていたい。 もう目覚めたくない。 このまま永遠に、この状態が続けばいいのに。」  と春奈は思った。


少女連続惨殺事件編 第三部 翔の初陣

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江尻美保2.jpg 江尻美保1人.jpg


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